あちらこちらと名所・旧跡を巡る旅。
短期間でも一箇所でゆっくりのんびりする旅。
どちらも旅に変わりはないけれど・・・。
しかしツアーで行く旅は、旅程を順番に回るだけで忙しないし、肝心の興味のある場所でゆっくり時間が取れず消化不良の感が否めない。
折角だから期間は短くとも旅は自分のペースで時間に縛られずゆっくりと行きたい。
あれもこれもと欲張らず時の流れに身を任せて。
一度I様のリハビリを兼ねての旅行にご一緒させて頂いた秋川渓谷・瀬音の湯が印象深い。
東京から電車でわずか1時間半。青梅・奥多摩も近郊の避暑地として有名だけれど
青梅のように駅の近辺になにか見所があるわけでもなく武蔵五日市の駅から車で走ること20分、渓谷の川沿いの一画にひっそりと瀬音の湯がある。
施設は宿泊コテージ棟の他に温泉・レストラン棟に森のテラス・物産販売所が併設されており足湯もあり近隣から温泉・足湯目当てに訪れる客もいる。
瀬音の湯に到着後、チェックインにはまだ時間があるため施設内の森のテラスでI様と少し休むこととした。
テラスにはデッキチェアー(マッサージ機も2~3台)が10脚程並べられ芝生の庭と川を挟んで前の山が借景になっていて山を吹き抜ける風が気持いい。
I様がデッキチェアーにゆっくりと横になり目を閉じ、
瀬音に耳を傾けながら一言「来た甲斐があったね」
とおっしゃった時には良い旅になりそうな予感がした。
予想に反せず宿泊した部屋も広く清潔で瀬音・部屋から見える緑が気持ちよく、
内風呂・露天風呂ともに新緑に包まれ、
散策路にはウッドチップが敷き詰められ足にやさしく、
料理も旬の物が供され(伺った時期は山女や山菜など)
I様は普段お飲みにならない日本酒も召し上がられ
二泊三日でゆっくりのんびりと温泉と散策を楽しまれたように思う。
ご自宅にお送りし「無事に戻って来たね」と笑顔で言われたのも印象に残っている。
今後も春の桜、夏の川遊び、秋の紅葉、冬の雪景色と
四季折々の渓谷の風景を楽しんで頂きたい。
また皆様にももっと気軽に外出を楽しんで頂きたいと思う。