トラベルヘルパーショッキング18 千葉の大味さん「お客様との出会いは一期一会」

同じ千葉県在住の島田貴子さんからバトンを引き継ぎました大味恵子です。トラベルヘルパーの仕事を始めて7年になります。同時に旅行会社K社の添乗員としても登録していて、ハイキングツアーを中心とした添乗をしております。

8年ほど前にトラベルヘルパーの仕事がNHKで紹介されているのを見た瞬間、何か閃くものを感じ「私もこんな仕事をしてみたい」と思い、トラベルヘルパー協会の門をたたきました。
介護も旅行もどちらの分野も未経験だった私は、まずヘルパー2級の資格を取得することから始め、まさにゼロからのスタートでした。

心に残るトラベルヘルパー業務がいくつかあります。

初めての宿泊業務となったY様ご家族は、80代のご両親と50代の娘様の3名で、お母様と娘様の二人が車椅子を利用されていて、この京都への旅行には2名のTHが同行しました。

お茶目なお母様、お父さん子の娘様、そして二人に頼りにされる優しいお父様。
お互いを思いやる気持ちがこちらにも伝わってきて、本当に気持ちよく楽しくご一緒させていただきました。

もうひとり、強烈な印象のお客様がおります。S様は生まれつきのご病気のため車椅子の生活をされてますが、発想はきわめて自由です。好奇心旺盛で、お酒、煙草が大好き。そして周囲の人や物を実によく観察していらっしゃいます。長崎のハウステンボスに向かう途中、バスの中から遊覧ヘリコプターの案内を目ざとく見つけられたようで、ホテルへ到着するなり「ヘリコプターに乗りたいんですけど」とご自分でスタッフに尋ねたのには驚かされました。翌日、S様のお蔭で私も人生初のヘリコプター搭乗体験を一緒にさせていただくこととなりました。

「細かいことは忘れちゃった。私はね、今を生きているのよ~」と口癖のように仰っていたこの言葉は今でも忘れられません。

TH業務のたびに思うことは、「お客様との出会いは一期一会」であり、「今を生きている」と仰ったS様の言葉のように、今、この時にできる最善のことをしなければ次の機会はないかもしれない、ということです。

それはTH業務に限らず他のことでも同様だと思います。機会が訪れた時が行動すべき時なのだと、いつも自分自身に言い聞かせております。

トラベルヘルパーになって良かったと思うことは、同じ業務に携わるトラベルヘルパーの皆さんと出会えたことです。

それは私の大切な財産だと思っています。

皆それぞれの持ち味があって、前向きで、向上心があって、尊敬できる面々揃いです。何年やっていても、不安に思うこと、悩むことは多々ありますが、皆さんに支えられながらここまでやって来れたと思っています。

これからもお互いに切磋琢磨し合いながら、良い仕事をしていきたいと思います。

次にバトンを渡す方は、私もいつも頼りにしてます。経験豊富でお母さんのように温かいトラベルヘルパー、坂本久美子さんです。


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